まずは、肥満の増加です。
平成16年の厚生労働省の調査においては、30〜60歳代男性、60歳代女性の約3割に肥満(BMI 25以上)がみられました。
<BMI=「体重」÷(「身長m」2乗)>
一方、女性は過度の痩身志向で低体重(やせ) (BMI 18.5以下)の者の割合は、20歳代女性で約2割でした。
また、20年前(昭和59年)及び10年前(平成6年)に比べ、肥満者の割合は、男性ではいずれの年齢階級においても増加していますが、女性では20〜50歳代で減少していました。一方、低体重(やせ)の者の割合は、女性の20〜40歳代で増加しています。
● 男性肥満者の割合(BMI:25以上 20歳以上)
【平成16年/厚生労働省 国民健康栄養調査】
● 女性肥満者の割合(BMI:25以上 20歳以上)
【平成16年/厚生労働省 国民健康栄養調査】
そして、なんと言っても生活習慣病の増加です。今話題のメタボリックシンドローム (内臓脂肪症候群) が高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の一原因であることがわかってきました。つまり、これらの病気はそれぞれ独立して進行するのではなく、ひとつの大きな氷山(メタボリックシンドローム)から水面上に出たいくつかの山のような状態なのです。
治療という形で水面に出た個々の氷山を削るのと併せて、根本的には自分自身が、食生活改善、運動習慣の改善などの生活習慣の改善により、水面下も含めた大きな氷山全体を縮小していくことが重要です。